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1月31日沖縄テレビ「Live News it!」で紹介されました

1月31日沖縄テレビ「Live News it!」で、首里まちづくり研究会の活動が紹介されました。

佐久本さんをはじめとする取材班の皆さま、ありがとうございました!


========以下、長文です========
(スタジオ)
首里城再建に向けた議論が本格化する中、周辺地域が抱える問題も合わせて考えてほしいという声が高まっています。

このままでは同じ問題がふたたび起きると懸念する地域の提言に耳を傾けます。佐久本キャスターのリポートです。

(VTR)
歴史や文化、観光の専門家が出席した県の有識者懇談会。

デニー知事「今年度中に首里城復興基本方針を取りまとめ、首里城の早期復旧、復興に向けて取り組んでまいります」

一日も早い再建へ。技術的な議論も本格化しています。

高良倉吉先生「県外の方、海外の方からも一日も早い首里城の再建復元を望む声が寄せられております。まずそういう声に応えることが、まず大きな仕事だろうと」

首里城焼失から3カ月。再建元年に位置付けられ、動きが加速する中、その在り方を問う声も上がっています。

すいまち研いのうえちず副理事長「これまでの首里城の在り方というのは、やっぱり首里城に直行直帰で、運用の仕方というのはもう少しじっくり話し合う時間も必要ではないかな、と」

(龍潭通りを走る救急車、消防車)
背景には、地域を悩ませてきた問題がありました。

(1月7日の5団体による知事への要請活動の様子)
今月、首里を拠点に活動する5つの団体が首里城と地域が一体となった復興の実現を、玉城知事に求めました。

団体のひとつが、首里まちづくり研究会です。

すいまち研平斗星副理事長「地域に喜ばれて、地域にウェルカムされる、かつ経済性とリンクしながら回遊性を上げていく。我々も協議しますし、それを受け止めていただける場づくりができればなと思って、お願い申し上げます」

(すいまち研の活動の様子)
NPO法人首里まちづくり研究会、通称「すいまち研」。首里ミツバチ花いっぱいプロジェクトや緑化コンテストなど活発に取り組み、那覇市指定の景観整備機構第一号でもあります。華やかな王朝文化だけでなく、首里の戦跡やかつての人々の暮らしぶりにも焦点を当てた活動もスタートさせています。

(すいまち研会議風景)
すいまち研の会員はおよそ50人。年代も仕事もさまざまですが、首里のまちに強い思いを持ち、それだけにあの日の衝撃は計り知れないものがありました。皆、再建はもちろん、海外からの目も向けられているこの機に、地域が抱える問題も解消しなければと考えています。

伊良波朝義理事長「首里城があった時に、正直オーバーツーリズムで、地域の人は非常に困っている状況なんですよ。私たちにとっての首里城とは何だったのか、どういった影響を与えたのかということを、もう一回、客観的に捉え直す機会にしましょうと」

(池端交差点で、救急車が観光バスに挟まれている写真)
すいまち研が撮影した、首里城から坂をくだった池端交差点。よく見ると観光バスの間を救急車が縫うように緊急走行しています。首里城観光に伴う交通渋滞の負担は大きく、通学の時間帯に子どもたちが事故にあう可能性も指摘されていました。火災のあと、以前のような渋滞は減りましたが、この問題については那覇市と地域の連絡協議会が去年設置されたばかり。すいまち研としては、このまま再建を急いでも、同じ問題が再燃するだけだと強く懸念しているのです。

いのうえ「どうしてこんなに混んでるのかなって考えた時に、レンタカーが増えてるのもあるだろうし、質が変わっているのかな」
小宮観光文化部会長「地域住民の車の数もそうだし、レンタカーは10倍以上になってるし」
いのうえ「そうそう」

(首里城地下駐車場)
首里城公園にある地下駐車場。今もひっきりなしに訪れるレンタカーや観光バスはここに直接乗り入れます。

(首里杜館出入口)
車を降りた観光客は、首里杜館の出入り口からそのまま守礼門へ。そして見学を終えるとふたたび車に乗り込み、次の目的地へ向かうため、主にツアー客が地域を歩く機会はありません。首里で活動する5団体が中城御殿の復元など、周辺整備を求めているのも、こうした状況を変えたいと願っているからです。

(首里城周辺)
正殿だけが首里城ではなく、まち全体を捉え直すためには、海外の古都などが実施する車の乗り入れ制限なども、そのアイデアの一つです。

(すいまち研会議風景)
平良「一歩踏み出すけれども、龍潭通りとバスプールまでの道というのは、新交通が、もっと言うと、見たこともないクルマがバンバン走っているという状況までやると、不便からちょっと新しい体験みたいなのも追加されて、便利になって、かつ回遊性も上がるっている世界って、できると思うんですよ」

首里城と地域一体となった新しい観光価値の創出と、オーバーツーリズムの解消。どうすれば両立できるのか、すいまち研は議論を続けています。

伊良波「しっかりと政策提言をして、行政なり、県民市民の人たち、住んでいる人たちに、同じ思いでまちづくりに取り組んでいける機運づくりというのを今年はやるべきだなと思っているので、いきなり大きなことはできなくても、やれることから一つひとつ作って行く形を取りたいなぁと思っています」

(龍潭通り)
世界から注目される首里城再建の動向。これからの首里のまちづくりが、日本の観光のあり方をも変える日がやってくるかもしれません。

====佐久本浩志キャスターによるリポートおわり=====

(スタジオ)
人々の回遊性をいかに高めていくかというのがキーワードになりそうですよね。VTRでもさまざまなアイデアが出されていましたが、この機会に新しい交通システムを導入するなどして、沖縄の観光をけん引する場所として成長するのもいいかもしれないですね。

今回は収蔵庫も火災に巻き込まれたんですけれども、中城御殿や御茶屋御殿の復元の際には、そこに収蔵庫をおくことで防火体制を高めて、同時に観光客がその収蔵品を見に訪れたりすることで、地域が活性化するんじゃないかというような、いろいろなアイデアが出されています。県も、県民の意見を広く聞く場の開催を表明しています。